親指フォーカスって知っていますか?

親指フォーカスって知っていますか?

親指フォーカスってご存知ですか?

聞いたことがあるが使ったことは無い、という方はこれを機に一度使ってみませんか? 撮影の幅が少し広がると思いますので興味がある方はこの記事を読んで参考にしていただけると幸いです。

 

通常、一眼レフカメラで撮影する際のピント調整ボタンは人差し指で操作すると思います。(カメラの初期設定時)キヤノンのカメラを例にすると下の写真の①のボタンです。

そのピント調整を①のボタンではなく親指で操作するようにカメラの設定変更及び操作をすることを親指フォーカスと呼んでいます。キヤノンのカメラを例にすると下の画像の⑤AF-ONのボタンを親指で操作してピント調整をするものです。

親指フォーカスを使用するにはカメラの設定で①のボタンからフォーカス機能を削除する設定が必要です。この設定方法についてはキヤノンのサイトで説明されていますので以下キヤノンのサイトをご覧ください。(⑤のボタンにフォーカス機能が割り当てていないカメラでは設定で割り当てる必要があります)

キヤノン野鳥の撮り方12(親指フォーカスの設定)

 

この親指フォーカスを使用するシーンとしては上記キヤノンのサイトでも解説されているように

〇野鳥などの動体撮影

AIサーボAFと合わせて使用すると撮影の幅が広がります。また以前ご説明した運動会でお子様のリレーを撮影する際などにもお勧めの設定です。是非試してみてください。

運動会の撮影にお勧めのカメラ設定例【初級編】

 

〇構図優先で撮影し、ピント合わせの対象とフォーカスポイントの位置が合わない場合

この場合、マニュアルでのピント調整がベストですが、マニュアルでのピント調整ってなかなか踏み込めない領域、という方には親指フォーカスがお勧めです。

ピントを合わせたい対象に一番近いフォーカスポイントを使用し、その点にピント対象がくるようにカメラの位置を合わせます。そこで親指でピントを合わせてから撮りたい構図にカメラを戻します。その後、シャッターボタンを押して撮影します。ここでシャッターボタンからフォーカス機能を削除していないとオートフォーカスが働いてしまうのでピントがずれてしまうのでご注意ください。

※1フォーカスロックをしてからカメラを動かすと厳密にはコサイン誤差といってピント面が若干ずれる可能性があります。この誤差によるずれが気になるような厳密なピントを求める場合、マニュアルフォーカスやライブビューでの撮影等がお勧めです。個人的には許容範囲で十分使える撮影方法だと思っていますので使ったことが無いという方は試してみる価値はあると思います。

 

〇置きピンで撮影したい場合

撮りたい構図があり、その構図に被写体が来るのを待って撮影するケースなどに便利です。例えば

・綺麗な景色があり、その中に鳥や飛行機、電車が入ってくるのを待って撮影したいケース

・構図内に人や車の移動があるが、ピント対象はそれ以外の場合

こういったケースでも一度親指でピントを合わせておけば、後はシャッタボタンを押す度にピントが変わる、ということが無いので便利に撮影可能です。

 

現状、撮影をしていてピント調整で悩まれている方は一度親指フォーカスを試してみるのもよいかと思います。但しじっくり厳密にピントを合わせたい、という目的であれば引き出しが変わります(マニュアルフォーカスやライブビューという引き出しを使う)ので色々な引き出しを持って撮影を楽しんでいただければと思います。

親指フォーカスもある程度なれが必要ですので使ったことが無い、という方は是非一度楽しみながら試してみてください。